お知らせ・ブログ

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楽しい外食体験の裏には・・・。

 皆さんこんにちは

 外食体験のイベントあったので、そのイベントを行う理由を書いていきます。

 ビリーブの活動には2~3箇月に1回外食体験があります。

 主に誕生会に合わせてランチをしている飲食店・レストランに行きます。

 この外食体験は、子ども達に来てもらうための、利用してもらうためのイベント・行事のように見えますが、私たちの狙いはそこではありません。

 1つ目の理由は、困り感の解消です。

 このイベント・行事をはじめた頃は、誕生日会のケーキ作りのため昼食までなかなか手が回らなかったことがありました。また、経済的な理由でなかなか外食できないご家庭があるかもと思ってはじめました。

 ところが実際行ってみると、家族が外食したくても本人が外食をしたがらず困っているご家庭があることがわかりました。

 また、兄弟が多いとなかなかこだわり・かんしゃくが強い子ども達を連れての外食は難しいご家庭があることがわかってきました。

 本人のこだわり、特性で環境が変わること、本人にとって初めての食べ物を極端に嫌がり外食をしたがらないとのことでした。

 同じ卵焼きでも甘い卵焼きかしょっぱい卵焼きか、お母さんが作ってくれる味付けのモノ、マヨネーズたっぷりのモノしか受け付けられない子もいます。

 そんな子が外食体験を通じて「ビリーブで行ったところは行けるようなったから家族みんなで行こう」と家族を誘って外食に行けるようになったとのことでした。

 他の兄弟は、外食が行きたいのに本人がなかなか家族全員で行ってくれなくて悲しい思いをしていたのに行けるようになったのをとても喜んでくれました。また、そのご家庭は共働きなのでたまの外食がありがたいとも言っていました。

 他には、兄弟児でけんかやかんしゃくがあったりするのでなかなか外食まではいけないという声もありました。

 「ビリーブで行くためのルール、行ってからのルールを守ってくれるのでスムーズに外食にも行けるようになってとても助かる」とのお声もいただきました。

 確かにこだわりや特性の理解やその環境設定、その場所での適切な行動ができないと外食一つでも困難があります。

 ささいなことですが、困り感をお持ちのご家庭が実際にいます。

 成功体験を繰り返すことで社会性を身に付けていけることはとてもうれしいことだと思っています。

 

 2つ目の理由は、かっこよく言うと共生社会の実現です。

 と、かっこつけてみましたが、行く飲食店・レストランの方達がとてもよくしてくれると言うことです。

 例えば、学校給食のパンを作っていて、ランチが美味しいタケシタベーカリーの社長さんは何回か通っていていくとメロンパンやラスクをお土産として準備してくれるようになりました。

 はじめて行ったときに従業員さんに「放課後等デイサービス」の説明やビリーブに通う子どもたちの学校(那珂小、宮竹小、弥生小、板付北小、三筑小など)と言うと「それは、お得意さんばかりだね」と言ってくださいました。多分、従業員さんからその話を聞いた後、社長さんがお土産を自ら準備してくれるようになりました。

 他にも予約の時に放課後等デイサービスの説明をして予約を取ると、店長さんや従業員さんが自分の子も特性があって昔は「放課後等デイサービスが無くて大変だったけどこんな活動ができていいですね。」と、おまけのおもちゃやお菓子をくださるお店もあります。

 他には、面白おかしく誕生会の主役のお子さんにジュースを出してくれる美味しいもつ鍋屋さん(博多もつ鍋星まつり)の大将さんもいます。

 その他、いろんな方達のエピソードがいっぱいあります。

 そんな中で私たちも美味しく、楽しく活動をすることができています。本当に恵まれていると思いますし、いろんな方にとても感謝しています。

 こんな些細なことですが、地域の方々と交流ができて特性がある子どもたちの話ができて、その子たちが適切な行動で、美味しそうに食べる姿を見ることで地域社会との接点が持てると思います。

 特性のある子どもたちや大人の方のいわゆるインクルーシブな共生社会の実現や社会参加が進んでいくと感じていますし、信じています。

 ビリーブの活動は、療育・療育と強調して言うことはしていません。

 しかし、本来の目的・理念は、静かにですが、しっかりと存在しています。