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障害児通所支援に関する検討会(令和4年10月)

 みなさんこんにちは
 ビリーブの萩嶺です。
 今日は、長文編です。

 現在、厚生労働省の障害保健福祉部が実施する検討会議等で「障害児通所支援に関する検討会」が行われていますね。
 ちなみに障害児通所支援は、「児童発達支援(センター)、医療型児童発達支援、放課後等デイサービス、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援」のことです。もちろん放課後等デイサービスも含まれます。


 「障害児通所支援に関する検討会」は、令和3年 10 月 20 日 にまとめられた「障害児通所支援の在り方に関する検討会報告書」に記載されている現状や在り方についていくつかの検討課題などを整理し、今後の制度改正・報酬改定などで具体化されていくことと思われます。
 この報告書の現状や課題を私なりに要約・分析すると(当事業所は、放課後等デイサービスを中心に運営しているので、放課後等デイサービスについて主に記載します)平成24年度に児童デイサービス・通園施設等から児童発達支援センター、児童発達支援、放課後等デイサービスなどの事業分類になり、児童発達支援は 8,298 箇所(令和3年5月。平成 24 年比で 4.5 倍)へ、放課後等デイサービスは 16,718 箇所(令和3年5月。平成 24 年比で 6.5倍)へと、飛躍的に事業所数が増加している現状にあるようです。
 放課後等デイサービスに至っては、6.5倍の事業所数ってすごいですね。
 増加した背景としては、発達障害自体の認知が社会的に広がったので、幼児期等での発達支援がより進んでいること、手助けや見守りの必要な児童を持つ母親の就業率の向上などがあるとのことです。
 さらには、従来、潜在化してきた支援ニーズについて、既に相当程度顕在化したと考えるよりは、まだ顕在化していない支援ニーズがあり、障害児通所支援の利用者数は、今後も増加する可能性があるとされています。
 ということは、さらに、放課後等デイサービスなどの事業所数というか利用者数は増えると言うことですね。


 需要が多くなっている中でも放課後等デイサービスの支援の質や役割なども検討課題に挙がっています。
利潤を追求し支援の質が低い事業所や適切ではない支援(例えば、テレビを見せているだけ、ゲーム等を渡して遊ばせているだけ)を行う事業所が増えているとの指摘があり、学習塾のような学習支援のみとなっている、ピアノや絵画のみの指導となっている等、必ずしも障害特性に応じた専門性の高い有効な発達支援と判断できない場合等については、給付費の支給対象としない方向になっていくそうです。
 放課後等デイサービスの分類も本人支援における5領域(「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」)をカバーした「総合支援型」と専門性の高い有効な発達支援(理学療法、作業療法、言語療法等)については、「特定プログラム特化型」(仮称)の2つの類型に整理されて行きそうです。
イメージとしては、高齢者保健・福祉、介護保険的に言うとデイサービスとデイケアのような整理していくとのことでしょうか。確かに、これは必要な分類だと思います。


 ちなみに放課後等デイサービスビリーブでは、はじめから5領域(「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」)は、意識していたように思います。そのための行事・イベント、課題などを行ってきました。
 ただ、これらの5領域(「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」)は、報告書では未就学児の児童発達支援を共通としていますので、放課後等デイサービスでは、18歳以降の生活もイメージした生活訓練(掃除や洗濯、料理など)や就労訓練の要素もより多く取り入れるべきだと思います。特に生活訓練の部分は未就学児にはいらないかもしれませんが、中高生では必要になってくると思います。

 前回の報酬改定では、事業所でのサービス提供時間が30分未満は、支援として短すぎるとして報酬の対象外となりました。ただ、今後導入される「特定プログラム特化型」の場合は、「30分未満でもいいのではないか。」とかもありそうですね。

 これらの課題などが、今後整理されて、令和6年度からの報酬改定・制度改正に反映されると思います。

 私の勝手な感覚ですが、放課後等デイサービスビリーブでは、ある意味基本に忠実に運営しているのであまり報酬改定・制度改正に振り回されるような気がしないです。
 基本は、本人支援に何が必要か、成長していく段階や大人になった姿をイメージしながら日々の行事・イベント、課題などを計画し、コツコツ実行する。
 より手厚い支援を行えるように、不要な経費をかけず、コツコツと職員配置や人件費に回し、職員がキャリアアップを図りながら長く働ける場所を作る。などでしょうか。
 今のところ、きちんとできていないかもしれませんが、これらのことを目標に運営しています。

 私の中では、完全に納得と言えない部分もありますが、大きな流れとしては「障害児通所支援の在り方に関する検討会」や「障害児通所支援に関する検討会」の内容は納得ですね。

 これからも放課後等デイサービスビリーブでは、本人支援における5領域(「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」)+αで頑張っていきます。